世界一のレストランがバーガー店に

updated: 2020.08.01.

世界一のレストランがバーガー店に。
流れに身を任せ、地道にフィルター清掃を

 数か月間、日本の麹に漬け込み発酵させた牛肉。ちょっとレアで癖はありそうだが、とっても食べたいと、頭の中で妄想が止まらない。値段はたった、150クローネ(約2000円)だという。されど、今はコペンハーゲンまで飛行機は飛んでおらず、行くことができない。そう、このバーガーを提供しているのは、あの世界一のレストラン「ノーマ」なのだ。
 シェフ、レネ・レゼピが、イギリス人ジャーナリストのインタビューに答えている。「ロックダウン中、何が一番待ち遠しいだろうかと、ずっと自問自答していた。それは、10品・500ユーロのコース料理ではなく、家族、友人と一緒に楽しめることだと。そのため、このロックダウン中、肉を麹で発酵させ、バンズもジャガイモからつくり、肉汁が流れ出さないように工夫し、準備してきた」。2年先の予約も取れないというノーマで、バーガーは予約なしで1時間ほど待てば食べれるという。あー、やっぱり食べたい。そして、その知恵とユーモアを尊敬する。
 さて、日本全体で約3ヵ月弱の自粛生活を経て、ようやく社会活動をしつつある私を含めて、われわれは何を準備してきただろうか。資金繰り、国や自治体からの補助金の動向、従業員のモチベーションの維持、子どもの勉強、妻の愚痴、ランチのメニュー・・・に頭を悩ませ、神経を削っていたかもしれない。いや、ほとんどの心ある経営者は、普段できなかった大浴室の石の磨き、玄関扉の調整、網戸の張り替え、従業員研修、家族孝行、アクリル衝立の準備、新しい接客方法、朝食の在り様、そして空調機のフィルター清掃をして、準備し再開を待っていたと思う。
 もしかしたら、「何もしてこなかったよ。毎日ニュースを見て、コロナ太りになってしまってね」という豪快さをお持ちの方もいるかもしれない。それでも、家族と一緒に長い時間を過ごせた。逆に、孤独を痛感したかもしれない。それらは、数年経過すれば、奇妙な思い出となることだろう。感染症は少しの流行を繰り返し、数年先に落ち着くことは歴史が証明している。逆にいえば、落ち着くのに、数年を必要とされるだろうということだ。だから、この3ヵ月、何もしなかったとの単位で測れないはずだ。焦らず、流れに身を任せ、柔軟に、地道にできることから行なう。本当の勝負は、これからだ。
 個人もホテルも、生存していかなければいけない。個人では、手を洗い、マスクをする。空気感染しているという事実に対して、感染予防として換気が有効であることは、数ヵ月が経過し、予想から立証されてきた。改めて、空調機の取入口のフィルター清掃はしましたか?念のため、再度確認してみましょう。