冬の換気対策

updated: 2020.09.01.

冬の換気対策、ロスナイの盲点
エコは、高気密
最新の知見を、反映しよう

冬が来る。もうすぐ、冬が来る。インフルエンザと同時流行が懸念される冬が来る。まだ、夏が終わってもいないが、すぐに冬は来る。今こそ、冬の対策を行いたい。利用客・従業員の安全。一度、クラスターを発生させたら、悲劇だ。
まずは、新型コロナウイルスに関して飛び交う情報を整理する。感染方法は3種類あるが、危険度は異なる。一番ヤバいのは、飛沫感染だ。日本建築学会の検証実験によると、咳などの飛沫は、概ね90センチで落下する。したがって、1mといわれるソーシャルディスタンスは有効である。マスクは飛沫は通さないので、極めて有効との実証結果も出ている。相互にマスクをしていた場合、していなかった場合と比べて、感染リスクは95%軽減される報告もある。もちろん、フェイスシールド、アクリルなどの衝立も同様の理由で有効だ。
次に懸念されるのは、接触感染と微粒子状になった飛沫による空気感染だ。危険の度合いは、飛沫感染に対して2桁低いと、最新の研究でわかってきた。そして、換気が極めて有効であることも改めて確認されてきた。飛沫は、外気に晒されると瞬時にしてその粒子は分解され、ウイルスを保持するための「培地」としての機能を失う。最大残存時間の実験値は、空気中3時間、布24時間、段ボール48時間、プラスティック72時間。実際はこれよりもかなり低い。とはいえ、常に消毒するのは不可能なので、まめな手洗いが有効だ。極め付きは、食事を提供する際、おしぼりとともにアルコール消毒綿を渡すことがとても有効なのだが、サービス業がそこまでできるだろうか。ちなみに、街中を消毒している映像を見かけるが、環境破壊で単なるパフォーマンスにしか過ぎない。
この状況で冬が来る。年初、北海道で感染にコロナ感染が拡大した。寒冷地で建物の気密性が増し、集中空調方式で室内の空気循環量が増えた結果だと推定される。社会的背景としても、原発事故以来、省エネ基準が強化され、建物の気密性は向上したが、換気量の基準は変わらなかった。換気量を増やすために、ロスナイ換気扇を設置検討されている方が多いと思う。もちろん、とても有効なのだが、これには2つの盲点がある。一つは、この換気扇のパワーはそれほど強くないので、給気側を確保しないと、空回りに近い状態になる。もう一つは、出す方ばかりだと、隙間風が入るようになる。まずは外調機の設定を見直し、自動制御を止めて、手動で外気取入れ量を最大にする。風速ばかりを上げると、かえって換気はうまくいかないので、ロビーなどは輻射式暖房機を設置して、穏やかな表情と暖房方式で、お客様を出迎えてください。